水産物

安全基準と国際競争力

先日、台湾産のうなぎを宮崎産と偽装した業者がいたというニュースについて書きました。 この事件の背景には、最近の中国産製品に対する安全面への不安から、国産品に対する需要が急増したことがあったのですが、「食」の安全について、10月1日付けの日経で…

宮崎県のウナギ産地偽装問題

ウナギ産地 偽装、昨年8月から 宮崎市の業者証言 台湾産に国産シール ウナギの産地偽装問題で、宮崎県などから日本農林規格(JAS)法違反の疑いで立ち入り調査を受けたウナギ卸売業「石橋淡水」(宮崎市佐土原町)の実質的経営者、石橋政男取締役(59…

 アグリフードシステムとトレーサビリティ

漁業に関する文献はなかなか少ないなあと最近実感します。 そういうときには、類似の文献を探すのが良いということで農業、食品関係の文献を探してみたところ、こういう本を見つけました。 食品安全経済学―世界の食品リスク分析作者: 松木洋一,ルードヒュル…

 養殖業のビジネスモデルの担い手は??

世界的な魚需要が増加する中、漁獲高が伸び悩まざるを得ない状況の下で、養殖業に対する期待が高まっている。 養殖業については、環境問題や安全・衛生上の問題など様々な問題がありますが、そんな中、養殖業の発展のためには、消費者に受け入れられるような…

水産白書への疑問〜なんで輸出を増やさなあかんの?

これまで、世界的な魚需要の増加によって、魚が食べられなくなるかもという疑問から、色々書いてきました。 水産物は再生可能資源なので需要が高まったら漁獲量を増やせば良いというわけにはいかず、逆に乱獲を防いで水産資源の管理を厳しくしなくてはならな…

養殖・畜養と代用品について

前回、魚需要が増加して値段が高くなるほど、乱獲が発生するのを防ぐために漁業資源の管理を厳しくしなければならないと述べました。 魚需要が増えているのに、魚をたくさん取ることができないとなれば、養殖によって魚の量を増やすか、それとも他の魚で代替…

 水産資源管理の重要性

農産物と水産物の重要な違いについては、前回も書きましたが、「漁業振興と水産資源管理」でもこのように述べられています。 ある水産関係の懇親会で、厳しい状況の続く農林水産業について「農業、林業と水産業の大きな違いというのは何か」という質問を受けた。 …

 水産物を再生可能資源と考える

マグロやウナギ、カニなど、近年の世界的な魚需要の高まりから価格高騰・資源枯渇の懸念がいくつかの水産物に対して明らかになっています。 食糧問題に関しては、小麦や大豆といった穀物でも、価格の高騰が懸念されていますが、水産物と穀物では問題の本質は…