穀物相場反落の要因

日本経済新聞 8月29日付より

穀物相場反落 注目要因
(前略)

穀物市場では「大相場はヤマ場を越えた」(穀物商社ユニパックグレイン)との共通認識が広がっている。シカゴ商品取引所では、今年、小麦、トウモロコシ、大豆と相次いで史上最高値を更新したが、7月までに軒並み軟化している。

原油価格の反落を背景にファンドが7月から売り圧力を強めたからだ。

シカゴ市場での大口投資家の買い越し幅は最高値をつけた時期からトウモロコシ、大豆とも四割減っている。米国産の豊作簡素工が引き金となったが、さらに今後、穀物相場の焦点になりそうな材料が二つある。一つ目は米大統領選に伴うバイオ燃料政策の見直し観測だ。

(中略)

... 次の大統領候補はバイオ燃料政策見直しを打ち出す可能性が出ている。民主党の大統領候補オバマ氏はハイブリッド車の普及や、トウモロコシ由来以外のバイオ燃料技術の促進を掲げる。共和党の有力大統領候補のマケイン氏もエタノール政策の再検討を示唆している。

見直しが実現した場合「トウモロコシ需給は緩和に向かう」(インテレス・キャピタル・マネージメント)

もう一つの焦点は世界第三位の大豆輸出国であるアルゼンチンからの供給圧力だ。アルゼンチンは今年三月から大豆の輸出関税引上げを巡って政府と農家が対立し、輸出が滞っていた。(中略)

アルゼンチンの関税上げは七月中旬に議会で否決され、これから輸出体制が整う。アルゼンチン農家は今年の米国産が出回る前に大豆在庫の大量放出に動くもようだ。

(後略)

散々このブログでも書いてきた穀物輸出港の輸出規制政策とアメリカのバイオエタノール政策の転換の予測が穀物価格を引き下げつつあるということですね。いい傾向だと思います。

今日はこの辺で