アメリカ大統領候補の掲げる通商政策の違い

Voxより

Obama, the optimist on trade

このブログ記事では、次期アメリカ大統領候補である共和党マケイン氏と民主党オバマ氏の貿易通商政策に対する考えの違いについて述べている。

記事の作者は、民主党よりの立場をとっており、一般的に指摘されている自由貿易主義者のマケインと保護貿易主義者のオバマという批判に対して、両者は共に自由貿易の推進を目指していはいるが、貿易に対する考え方が違うと反論している。

記事によると、共和党マケイン氏は、自由貿易を成長の手段だと考えており、自由貿易の推進によって生じる悪影響(アメリカ企業の国外移転による雇用の減少や、貿易自由化によって起こる環境問題など)に対してどのような手段を講じるかについては述べておらず、さらには政治的関係が悪化している国や人権を擁護していない国(イランやジンバブエなど)との貿易の拡大は考えていないと批判する。

その一方で、民主党オバマ氏は、自由貿易は国民の福祉を向上させるものでなくてはならないと考えていると擁護している。
このためには、自由貿易協定のルールを強化して、外国の企業が労働基準や環境基準などをきちんと遵守するような取り決めにしなければならないとオバマ氏は考えている。そうすることによって、米国と相手国の福祉は高めることが可能だと述べているのである。

僕は、両者のうちマケイン氏の考え方を指示する。そもそも、貿易自由化というのは資源配分の効率化を通じた経済成長や豊かな消費の実現に力を発揮するものであり、貿易自由化に伴う問題の対処にはそれにあった政策を採ればよい。失業問題には労働政策、環境問題には環境政策といった具合にだ。

オバマ氏の考え方は自由貿易を人質に取ったアメリカンスタンダードの押し付けであり、自由貿易協定を通じて外国の政策に介入しようとするものに見える。相手国にとってはいい迷惑である。

とは言え、このように、通商貿易政策の違いが両候補の間にはっきり見るのは面白いものだと思う。日本の選挙ではこういう政策に関する哲学の違いってのが出てこないからね。そういう意味ではうらやましいことです。

今日はこの辺で