食糧危機への対策

Voxより

The global food crisis: A toolkit for audacious leaders

このBlog記事では、現在問題となっている食糧危機の対策を短期・中期・長期の視点で述べている。

短期的に必要な政策とは緊急的な食糧支援であり、先進国政府が速やかに食糧援助のために協調すべきである。
また、日本や中国の備蓄米を食糧が欠如している国へ援助物資と送れるようにWTOルール(本来余剰米を援助として外国へ送るのは禁止されている)を免除したり、アメリカは食糧援助に自国の穀物を用いなければならないというひも付きの食糧援助を改めたりすべきである。
このように、食糧欠如国への食糧支援が効率よく進めるための措置を先進国は協調して取るべきである。
 
中期的には、農業を活性化させるためのインセンティブを与える政策が必要である。
一つ目は、バイオエネルギーのための補助金を廃止すべきである。石油価格は十分高騰しており、バイオエネルギー生産に補助金を出さなくてもバイオエネルギーの生産は可能であるはずだ。
二つ目は、食糧輸出国の一部が行っている輸出規制策の廃止である。輸出規制は国際価格高騰の原因となるだけでなく、国内農業の生産へのインセンティブを奪うことにもなっている。
三つ目は、WTOドーハラウンドを再活性化して農業貿易の自由化を実現することである。その際、従来話し合われている農業への補助金や関税の規制だけでなく、バイオ燃料優遇政策や遺伝子組み換え商品に対する規制などもなくすようにしなければならない。
 
長期的には農業生産増大のための農業開発のための援助および投資の推進である。
特にアジアや南米に比べて農業生産性の低いアフリカの農業を発展させるための援助・投資が必要である。

非常にうまくまとめられていると思う。
短期的には食糧の再分配政策により貧しい人々を助けること、中期的には農産物市場を活性化させるために市場を歪めている貿易障壁・補助金の撤廃を実行し、長期的には農業生産増大を実現するための開発投資を行うという風にまとめられるだろう。

今日はこの辺で