減反政策見直しだそうですが。。。

コメ減反、廃止含め見直しと農相 価格への影響試算 (共同通信)

石破茂農相は28日、コメの生産調整(減反)について、廃止も含めて見直しを検討する考えを明らかにした。東京都内で記者団に「生産調整をやめるということを前提とはもちろんしないが、いろんな角度から検討を早急にする必要がある」と語った。

 農相は生産調整を段階的に全廃した場合に、コメの価格に与える影響を試算する考えも表明。議論の集約時期について「1つの節目は2010年度予算」と述べ、10年度予算案を編成する09年中の結論を目指す方針を示した。

 農相は「生産調整はやむを得ざる政策としてやっているものだ」とした上で、農家の高齢化や耕作放棄地の増加で「農業の持続可能性が失われる原因の1つに生産調整があるという認識を持っている」と説明。「タブーを設けず議論を行う」と述べた。

 減反を廃止する場合、農家の所得を維持する有効な代替策を打ち出せるかどうかが焦点となる。

 コメの生産調整は、米価維持のため作付面積を抑制する政策で、コメの生産量が消費量を上回った1970年代から実施。2007年度から生産者が自主的に減反を行う方式を導入したが、コメの価格が下がったため、08年度から国などの関与を強化していた。

(2008年12月28日)

減反政策とは、簡単に言えば小規模農家を守るためのカルテルに過ぎない。生産量を抑えて、価格を引き上げる事によって農家の所得を確保しようということだ。
減反政策を止めて、コメの生産量を増やしてコメの価格を低下させる。その上で、米価が下落すると維持できない小規模農家は農業経営体(企業でも集落農業でもいい)に集約して大規模生産に切り替えて、生産性の向上を測る。米価下落による農民の所得減少は、所得補償などの直接支払いによって対処する。
去年から日本の食料自給率が問題になっているが、一番早い日本の食料自給率の上昇は減反政策の廃止だ。米価が下落して市場にコメが豊富に供給されれば、コメの消費量は増え確実に食料自給率は上昇するだろう。

日本の農業改革のために政府も本腰を入れたのかと思ったのだが、その後の発言を見るとそうでもないようだ。

「廃止前提ではない」=石破農水相の減反見直し発言−河村官房長官 (時事通信)
河村建夫官房長官は5日午後の記者会見で、石破茂農水相がコメの減反政策を見直す考えを示したことについて、「いろんな角度から検討することは必要だ。(しかし)それを廃止する方向で検討することでは必ずしもない」と述べ、減反政策廃止が前提ではないことを強調した。
 その上で、河村長官は「生産調整に参加しない農家もあり、不公平感が生まれているのではないか。それを含めて検討したいというのが(石破)大臣の意向だ」と語った。

廃止が前提でないのはともかく、減反のための生産調整の不公平是正がメインテーマでは、減反見直しも期待できなさそうですよね。
まったく、麻生内閣は色々な人が色々なこと言うからねえ。何を信じたらいいのやら。。。