なぜ輸出が重要なのか

以前、輸入と輸出ならば輸入の方がその国の経済にとって重要だということについて書きました。
(http://d.hatena.ne.jp/eisakukun/20080219/1203435280)

日本は資源と食糧の多くを外国から輸入しています。この輸入が途絶えたら経済は崩壊します。
そもそも日本の輸出品である製造業も外国から原材料を輸入しなければ製品の生産自体ができません。

では、輸入をするためには何が必要なのか、お金です。しかも円ではなく外国の通貨である外貨が必要です。
なぜなら輸入品の生産者は外国人ですから円よりも、自国の通貨を欲しがるからです。

外貨を獲得するためにはどうすればいいのか、3つ方法があります。
一つは、外国から援助金として外貨をもらうこと、もう一つは、外国から外貨を借金すること、
そして最後は、輸出によって自国で作った製品を外国に売ることです。

外国からの援助はそんなにたくさん来るわけではないですし、ずっともらえるわけでもありません。
外国から借金をすると、将来金利をつけて返済しなければならないので、輸入のためにずっと外国から借り続けることは自分の首を絞めるようなものです。
一番望ましい方法は、輸出をすることです。そうすれば借金をすることなく外国から資源や食糧を輸入するための外貨を獲得することができます。

日本は戦後、経済成長と共に輸出大国となりましたが、国内で資源を調達できない日本が経済基盤を整えるためには必然の方向だったわけです。
日本だけではありません。国内の経済基盤や生産力の乏しい発展途上国は多くの原材料や工業製品を外国から調達しなければなりませんが、輸出産業の乏しい途上国は経済基盤を整えようとするほど外国からの借金が積み重なっていき、下手をすると重債務国になってしまってニッチもサッチも行かなくなる可能性があります。
このため、経済発展を遂げようとする途上国ほど輸出産業の育成が重要になるわけですね。

今日はこの辺で